本日発売の
「風景写真」7-8月号。しつこいようですが、
20年記念特大号です!
編集長によるごあいさつのため、載せられなかった「編集後記」を、ロングバージョンでお送りします!
<7-8月号の編集を終えて>
長かった……、とにかく今月号の編集は長かったです。20年の節目を迎えた『風景写真』。風景を専門で20年……。これはすごいことだなと、とても感慨深い思いです。それも、読者の皆さんが応援してくださったからこそと、感謝しております。
20年を記念して、どんな企画を立てるか。会議に会議を重ね、20年の間に掲載された口絵から100人の写真家を選んで、大巻頭口絵をやろう!!などと、無謀な案があがり、無謀と知りつつ編集部一同、やろう!!とスタートしました。1989年盛夏号から2008年5-6月号までを並べたところ、その数108冊(7-8月号の誌面で並んだ写真が見られますよ)。わかってはいたけれど、その多さに正直、最初はたじろぎました。
編集を進めていくにつれて見えてくる形に、たじろぎがわくわくに……。100人の作家と連絡を取り合うことから始まり、原稿を整理し、そしてデザイナーへ……。あがってきたレイアウトを見たときは、心底すごい記念号になる!と思いました。
読者の皆さんに、駆け足で20年を振り返ることができる“豪華”な一冊をと考えて進めた企画でしたが、私たち編集部にとって、今月号はとても意義のある編集となりました。創刊当初から『風景写真』に関わっている人は、現在の編集部には残念ながらいません。長くても10数年です。毎号の編集では、『風景写真』を数年前まで遡って見返すことはあっても、創刊号から見返すことはほとんどありませんでした。今回の編集では、時間をかけて過去の号を見ることができました。写真家が見た風景、肌で感じた風景が、写真と文章で綴られていて、それはとても素晴らしく、そして興味深く、今読んでも色あせていないものばかりでした。この編集で感じたことは、今後の『風景写真』にきっと反映されていくことでしょう。
風景写真を撮る人には、必ず読んでほしい『風景写真』20年記念号は、本日発売です! (真)
ようやく、20年記念号ができあがりました。頭の後ろの方についているねじをキリキリキリッと巻いて、とにかく早回しで去っていく日々。でもそれは、脳みそに新しいしわを刻んでいくような、楽しい毎日でもありました。
巻頭特集「『風景写真』の20年を彩った100人」は、今まで登場いただいた作家の方々の作品をただ並べているわけではなく、“名言集”としてもお楽しみいただける構成になっています。その“名言”を拾うために、創刊号からひたすら、作家のインタビューや口絵解説を読みまくりました。たくさんの作家の生いたちから人生観、写真に対する考え方をシャワーのように浴びて、そのうえ写真もすべて見返すと、なんだか教訓に満ちた長くて濃い映画を見た後のような気持ちです。
それから、写真に関わる仕事をしていると、きれいな風景なのに心惹かれないのはなぜだろう、あるいは、ささやかな風景なのに強く感じるものがあるのはどうしてだろう、と首をひねることがたびたびあります。でも今回、その答え(の片鱗?)まで私は特集「風景写真とは何か?」の中に見つけてしまいました! どんな答えなのか、それはヒミツですけれど……。
とにかく濃いい一冊です! みなさまもぜひ! (さ)
「昼ご飯どうしましょうか?」。5月に行われた小国風景写真塾で現地に向かう際、米沢駅に降り立った編集長との最初の会話がこれでした。今までは途中の道の駅で食べていたのですが、今回は予定が変更になり、時間に少し余裕ができたので米沢で食べてから小国に向かおう、ということになりました。もちろん、米沢といえば「米沢牛」。「米沢牛=おいしい=でも値段が高い」という図式が二人の頭の中でぐるぐると回りながらも、出た結論は「少し高くてもいいから食べましょう!」。二人で米沢駅周辺を徘徊して、あっちの店でもない、こっちの店でもない、と迷った挙げ句、結局駅前の「米沢牛」と書かれた洋風の一軒のお店に入りました。店内には、大きな旅行カバンを担いだ男二人が入店していいのだろうか、と少し躊躇してしまう洒落た雰囲気が漂っていました。編集長は牛タンの煮込みを、自分はステーキを注文して食べると、思わず無言でお互いの顔を見てしまいました。「これは……うまい!」。牛タンは舌の上でまろやかに溶け(編集長談)、ステーキは柔らかく、これぞ米沢牛!というものでした。ちなみに少し大げさな感想としては、会社の近くでときどき食べるステーキが、そのときは草履のように思えてしまうほどでした。贅沢な昼ご飯を済ませて、その後二人は幸せな気分で小国に向かいました。今後、小国風景写真塾に参加される方で、米沢駅を利用される方にはお勧めのお店です。ぜひ一度お立ち寄りになってはいかがでしょうか。駅前に立つと大きな牛の看板が見えますので、すぐにおわかりになると思います。(亮)